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2015年 私はここに共感しました

■ 小出 行雄

あちらこちらの書籍を乱読していると心に響く言葉を見付けることがある。今回は、その中からプロの心構えを説いた書籍と言葉を紹介してみたいと思う。
まず、船井総合研究所の『弁護士のためのマーケティングマニュアル』だ。「依頼者が非常に多い先生と、そうではない先生との違いの一つは、『語るべきこと、語れること』を持っておられるかどうか」だ。
さらに、「対応スピードが遅いことは、おそらく致命的ではないかと思う」としている。(P.110)

さらに、これは私が語る言葉だが、「数多くの経験を積むのではなく、ひとつの経験から幾つ学べるかが重要」という視点だ。スキルを磨こうと焦っても空回りするだけだし、経験を積もうと焦ってもいたずらに時間が過ぎてしまうだけだろう。だからこそ、スキルを磨ける環境を確保し、さらにひとつの経験から幾つもの知識を学び取る。そのような姿勢こそが『語るべきこと、語れること』を持つ専門家を育てるのだと思う。(P.111)

世の中には「平気で嘘がつける人たち」が多いのだ。
いや、社会は詐欺師で溢れていると言っているのではない。
多くの人たちは善人であり、詐欺師などは、弁護士をしていても一生に3度も会えば多すぎるほどだ。(P.114)

「どんな盾も突き通す矛」と「どんな矛も防ぐ盾」を売る露天商の嘘を見抜かなければならない。それが見抜けなかったら「平気で嘘をつける人たち」に振り回されてしまう。しかし、「平気で嘘をつける人たち」は自分自身への戒めでもある。自分自身が平気で嘘をついていることはないだろうか。失敗例を語らず、成功例を語っているだけではないか。根拠のない確信を、さも根拠のある確信のように語ってはいないか。
そのように内省する気持ちがなければ自分自身が「平気で嘘をつける人たち」に仲間入りしてしまう。確信をもったアドバイスをしながら、その確信を疑う2人目の自分が必要なのだ。そのような自戒をしてこそ、他人の財産と人生にロ出しできるアドバイザーになれる。(P.115)

「税理士のための百箇条-実務と判断の指針-」関根稔著(財経詳報社)より

■ 平塚 剛

人に言われたこと、すすめられたこと、頼まれたこと、提案されたこと、そういうものに素直に反応できる力こそ、セレンディピティを引き寄せるのではないか、と強く思うようになったのです。(P.102)
(注)「セレンディピティ(serendipity)」
何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉である。何かを発見する「能力」を指す。平たく言えば、ふとした偶然をきっかけにひらめきを得て、幸運をつかみ取る能力のことである。(Wikipediaより)

「面白法人カヤック会社案内」柳澤大輔著(プレジデント社)より

■ 大野 有美

自分がまだ経験していないことを、相手は積極的に話してくれる。自分も、なにか経験をしたら積極的に話す。一人の人が仕事の中で経験できることに限界があるので、他の人の経験を共有できるのは貴重なことです」(P.52)

「当たり前のこと」とは仕事の基本です。当たり前なので意識さえしないようなことにも真剣に取り組むことで。仕事の基本をいつまでも忘れない。そんな思いが「当たり前のことほど真剣に」に込められています。(P.158)

「どんな問題も「チーム」で解決するANAの口ぐせ」ANAビジネスソリューソン(KADOKAWA)より

■ 相川 恵

「厳しい」おかげで、技術や根性が磨けて成長できる。
「優しい」おかげで、楽しく自由にのびのびと成長できる。
「厳しい」せいで、人に厳しく、自分にも厳しく、時にはつぶしてしまうこともある。
うん、どっちもありだね、OK。
物事に体いい面と悪い面が必ず一緒にくっついてくる。
ちょうどいい、がちょうどいいね。(P.124)

「認める」と「褒める」を混同することも多いのですが、「認める」とは、「ああ、それをやってるね」と、「いい」も「悪い」もジャッジせずに、ただ、「見、留める」。
見るだけ,目を合わす。
「それいいね」「それダメだね」もない。「うん、やってるね」「へえ、そうなんだ」と認める。・・・・そこから始めてみてください。(P.67)

「自分がイヤだ!」と思ったら読む本 心屋仁之助(中経出版)より

■ 舘 教江

「総じて人は、己に克を以て成り、自らを愛するを以て敗るるぞ」(西郷隆盛)
【訳】総じて、人は自分に克ってこそ成功するのであって、自分を甘やかそうとすればきっと失敗するものなのだ(P.41)

「春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら粛む」(佐藤一斎)
【訳】人に接するときは、春風のように柔らかく温かく、自分に対しては秋の霜のように厳しくあらねばならない(P.233)

「独立の気力なき者は、必ず人に依頼す。人に依頼する者は、必ず人を恐る。
人を恐るる者は、必ず人に談(へつら)ふものなり」(福沢諭吉)
【訳】独立の気概がない者は、必ず人に頼ることになる。人に頼る者は、必ずその人を恐れることになる。人を恐れる者は、必ずその人間にへつらうようになる。(P.287)

「幕末維新 志士たちの名言」齋藤孝著(日経文芸文庫)より

■ 宮内 秀憲

「(敬遠された後)、"松井秀喜は5回連続敬遠された打者"ということを背負っていかなければなりませんでした。心のどこかで、5打席連続で敬遠された打者であることを証明しなければいけないという気持ちもありました。そうなって然るべきバッターだったと、後に野球ファンが、皆が思えるようにならなくてはいけないと、今は考えています」(P.72)

「大きな決断をするときは、最初に物事の両面を考えないといけないと思っています。総合的に考えないといい答えは見つかりませんし、冷静な判断はできません。だから最初に冷静になろうと思います。そして、物事の真理はどこにあるのかをつかんでおかないと、きちんとした判断はできません」(P.120)

「松井秀喜 献身力-逆境を力に変えて-」古内義明著(大和書房)より

■ 浜地 宏幸

「世の中には必ず一人ひとり持ち場がある。自分の人生として、何をすべきか。何か仕事をしていても、その仕事のなかで「自分の役割」は何かを考えて、自分が「これだ」と思ったことをしていくしかない。」(P.44)

「自分で強くなって、無常の風を跳ね除けていけるだけの力を蓄えていかなけれさむらいばいけないっていうことだよな。やせ我慢だろうと何だろうとんばってさ。侍も、武士は食わねど高ようじってね。こらえて我慢をするときもある。そうすると、いつかつらい壁を突き抜けて、喜びを見つけることができるんだ。」(P.58)

「・・・これから、いまから、明日から、何をすべきか、どうしていくか、じゃないの。「一日一生」、いつも新しいものが始まる。目の前のことを一生懸命やるのがええんとちがうかな。」(P.100)

「続・一日一生」酒井雄哉著(朝日新書)より

■ 杉浦 真一郎

「・・・学問を、それが実際に役立つまでには何度も煮なければならぬ、臭い強い野菜に例えている。・・・知識というものは、それが学習者の心に同化し、かつその人の性質にあらわれるときにのみ真の知識となる、・・・」(P.28)

「まことに勇気のある人は、常に落ち着いていて、けっして驚かされたりせず、何事によっても心の平静さをかき乱されることはない。」(P.40)

「もし何かなすべきことがあるとすれば、それをなすための最善のやり方がきっと存在するはずである。そして最善の方法とは、一番無駄がなく、もっとも奥ゆかしいものである。」(P.57)

「武士道」新渡戸稲造著(三笠書房)より

■ 栗原 一恵

「一般的に、私たちは数字や事実だけを言われても、直感的に理解することはなかなか難しい。しかし、物語という手法の中で語られると、具体的になり、目に見えるかのようにさえ思えてくる。」(P.79)

「・・・つまり、聞き手の興味を喚起、維持しながら、聞き手の理解を促進し、惹きつけ、最終的には聞き手を説得するような話の仕方をしなければならない。」(P.85)

「特に気をつけたいのは、自分の体験、物語を語る時に、それが聞き手にとっても関連づけることができるものかどうか、聞き手にとってどういう意味を持つのかを常に意識し、工夫しながら話す必要があるということだ。」(P.105)

「なぜ、あの人の話に耳を傾けてしまうのか?-公的言語トレーニング- 」東照二著(光文社新書) より

■ 橋詰 悠一

「・・・付加価値の源泉は、生産者の理念あるいは生き様を応援したいという共感しか考えようがありません。 モノやサービスが行き渡り、技術革新が進んでモノやサービスのレベルが上がれば上がるほど、プリミティブな理念や人間の体温を求める時代になるような気がします。共感と言い換えていいと思います。」(P.204)

「本書をここまで読んでいただいたあなたにお伝えしたいことがあります。残りの人生のなかで今のあなたがいちばん若いのですから、先延ばしの人生は今日で終わりにして、明日から行動プランを書き始めてください。」(P.247)

「自分の周囲の世界をどのように理解し、何をどう変えたいと思い、自分は 今のポジションで何を担って生きていくのか。それが人間のとるべき生き方であり、働く意床なのです。」(P.252)

「「働き方」の教科書-「無敵の50代」になるための仕事と人生の基本」出口治明著(新潮社)より

■ 長畑 公子

「・・・たとえば私の学校の先生は、「私たちは時代の変化にそって生きていかなければならないが、同時に、変わらないプリンシプル(基盤)というものをもち続けなければならない」と・・・」(P.7)

ブランソン 「われわれは友達を作るために、実際努力する必要があると思います。家族や友達を通して人生の本当の意味というものが生まれてくるのではないですか。・・・他の人たちの最も良いところを見ようとすれば、必ず誰にでも何かスペシャルなことが見つかるものです。」(P.216)

「知の英断」吉成真由美著(NHK出版新書)より

■ 星野 幸生

「・・・お店の人の体調やメンタルは毎日違うでしょうし、僕自身の状態も違うので、絶対に同じ味にはならないと思います。毎日、どこかが少し違う。その違いを感じることが僕にとっては新鮮で、吉野家を楽しむ一つの食べ方になっています。」(P.24)

「相手が言葉を切って考えているときには、つい何か言葉を投げてしまいがちですが、「それって、こういうことですか?」などと言葉を挟むと「そうですね」で話が終わり、相手の本当の思いを聞き出せなくなってしまう確率が高くなります。そういう失敗を回避するためにも、相手の人はすぐに答えが返ってくるタイプなのか、熟考して答えるタイプなのかは、最低限、事前に知っておくほうがいいと思います。」(P.92)

「伝わる!修造トーク 一瞬で心をつかむ「話し方」」松岡修造著 飛鳥新社より

■ 篠原 裕理子

「・・・人間の本質を支える基本的な原則を発見した。それは、刺激と反応の間には選択の自由がある、という原則である。」(P.79)

「問題は自分の外にあると考えるならば、その考えこそが問題である。そのような考え方は、自分の外にあるものに支配されるのを許しているということだ。・・・」(P.106)

「本当の意味で効果的な人生を生きられる人は、自分のものの見方には限界があることを認められる謙虚さを持ち、心と知性の交流によって得られる豊かな資源を大切にする。・・・」(P.408)

「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」スティーブン・R・コヴィー著(キングベアー出版)より

■ 杉村 麻里

「「誰かに伝えたい」と思う内容(コンテンツ)を持っているか。 それを伝える熱意があるか。 話を相手にわかりやすくするための輪理性・構成力があるか。」(p.21)

「・・・、伝えるべき内容と、それを伝えたいという意欲を持った発言者のスピーチは、わたしたち通訳者を奮い立たせてくれます。・・・普通の主婦であっても、「これがわたしの使命だ」という信念を持った人の言葉は、きっちりと聞く人の心に届く力強さを備えていると思います。」(P.39)

「・・・相手の人物像を理解することは。交渉を有利に進める上で非常に有利な条件になることはいうまでもありません。そのためにも、まず相手の発言を理解しようとする努力が必要です。」( P.150)

「伝える極意」長井鞠子著(集英社新書)より

■ 津久井 孝史

「アウトソーシングにお金をかけても、社員の労働生産性を上げることができれば、結果的にコスト削減になります。つまり、アウトソーシングは、決して「ムダなお金」にはならないのです。」(P.55)

「計画を立てて実行しても、チェック体制が整っていなければ、ただの自己満足に過ぎません。PDCAサイクルをただの飾りにしないためには、4つの段階のひとつひとつをしっかり意識することが大切です。」(P.117)

「社員全員の心に火をつけなくても、2割の社員の心に火をつければ、炎はどんどんと大きく広がり、やがては全員に火がつく」(P.188)

「会社はムダが9割」山口智朗著(あさ出版)より

■ 佐藤 純子

「人はよりよく生きるために、自分の行動を反省します。どこがいけな かったのか原因を探し出し、次に同じ失敗を繰り返さないよう対策を考えます。この戻らない時闇の処理というものが、人生に対する向き合い方になるのではないでしょうか。」(P.21)

「・・・絆は、人が人であることを自覚し、今生きていることを感謝するための祈りの言葉だと思うのです。だから、絆によって人は結びつくのではなく、絆は確かめ合うものではないでしょうか」(P.111)

「心が悲鳴を上げた時、・・・たとえどんな困難に遭遇しても、いつかは乗り越えられると信じてください。・・・刻々と過ぎていく時の中で、景色は常に変化しているからです。だから僕は深呼吸して、海の遠くに見える地平線だけを見つめ続けているのです」(P.187)

「跳びはねる思考」東田直樹著(イースト・プレス)より

■ 荒井 真子

「ふたつよいことがさてないもの、とわかってくると、何かよいことがあると、それとバランスする「わるい」ことの存在が前もって見えてくることが多い。それが前もって見えてくると、少なくともそれを受ける覚悟ができる。」(P.16)

「・・・われわれ凡人は、努力を放棄して平静でなど居られない。いらいらしたり、そわそわしたり近所迷惑なことである。そんな状態に陥るくらいなら、努力でもしている方が、まだしもましである。それにひょっとして解決でも訪れてきたら、嬉しさこの上なしである。」(P.93)

「・・・自分にとって実に多くの未開発の部分があるなかで、特に何かが「羨ましい」という感情に伴なって意識されてくるのは、その部分が特に開発すべきところ、あるいは、開発を待っているところとして、うずいていることを意味しているのである。」(P.201)

「こころの処方箋」河合隼雄著(新潮社)より

■ 緒方 郁夫

「本気」
「本気になると
世界が変わってくる 自分が変わってくる
変わってこなかったら まだ本気になってない証拠だ
本気な恋 本気な仕事
ああ 人間一度 こいつを つかまんことには」(P.47)

「自分の道をまっすぐゆこう」坂村真民著(PHP研究所)より

■ 的野 勝利

「お父さんには、『はたして監督がつとまるかどうか』といった不安がありましたが、『子どもたちの目の高さでものを感じとることで、自分自身も成長していくように努力したら、なんとかなる』と思っていたのでした。」(P.79)

「きみたちには、すばらしい能力があるんだ。まちがいを恐れないで、まずやってみてごらん。まちがいがわからなければ、何も学ぶことができないんだよ」(P.114)

「『おごれる者ひさしからず。ただ春の夜の夢のごとし』ということばがあります。えらくなったといっても、おごりたかぶっていてはいけません。そんなことは長つづきしないから、いつも謙虚な気持ちで人と接するようにしましょう。」(P.215)

「大リーガー イチローの少年時代」鈴木宣之著(二見書房)

■ 佐藤 惣太

「全部手に入れよう、全部やろう」とするうちに、私たちは知らず知らず何かを失っている。自分の時間とエネルギーをどこに注ぐか決められずにいるうちに、誰か(上司、同僚、顧客、家族等々)が私たちのやるべきことを決めてしまう。そうして思考停止に陥り、自分にとって何が大事なのかわからなくなる。自分で選べない人は、他人の言いなりになるしかないのだ。」(P.35)

「集中は向こうからやってくるものではない。だから、集中できる状況に自ら飛び込んでいくことが必要なのだ。」(P.87)

「自分の失敗を認めたとき、初めて失敗は過去のものになる。失敗した事実を否定する人は、けっしてそこから脱け出せない。失敗を認めるのは恥ずかしいことではない。失敗を認めるということは、自分が以前よりも賢くなったことを意味するのだから。」(P.187)

「エッシェンシャル思考-最少の時間で成果を最大にする」グレッグ・マキューン著(かんき出版)