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2016年 私はここに共感しました

■ 相川 恵

人間の一生なんて、この世で期限付きの観光旅行をしているようなもの。楽しまないと損!(P.51)

名誉を失っても、もともとなかったと思えば生きていける。財産を失っても、また作ればいい。しかし、勇気を失ったら、生きている値打ちがない」(P.91)

「心に元気があふれる50の物語」西沢 泰生著(王様文庫)より

■ 津久井 孝史

できる人は、常に頭の中にいわば「見取り図」を描いているのです。(中略)よく、「ゴールを決めることが大切だ」と言われますが、ゴールを決めただけでは、どう進めばいいかわかりません。ゴールへの道筋も描かれた「見取り図」こそが大事なのです。(P.63)

不安を感じるときは、できるだけ早く不安を解消したいものです。すぐに行動できる人は、不安を先送りせずに、今すぐ潰していきます。(P.73)

「結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる」藤由達藏著(青春出版社)より

■ 栗原 一恵

コミュニケーションは単に話をするだけの場ではありません。あらゆる話題に対して自分の意見を言うことで、組織全体を活性化させるためのものです。誰の意見が正しいというのではなく、それぞれの意見を建設的に積み重ねることで、組織全体の意見に仕上がっていくと思います。(P.159)

できる理屈は真剣に考えないと出てきません。報告書を作成する時間をどうやってつくるのか、ほかの人に協力してもらうならどうしたらいいか、午後からの予定は変更できるのかなど、視点や状況を変えて、あらゆる方面から解決するにはどうしたらいいか知恵を絞らなければいけません。これが本当の意味で「考える」ということなのです。

強さとは、どんな環境にも対応できる能力です。(中略)多少タイムは悪くても、出場した大会で常に優勝、あるいは2、3位など上位に入っている選手の方が魅力的に映ります。そういう選手のほうが、勝負所で勝負できる選手であり、競り合った展開でも最後まで粘り勝ちできる選手だからです。(中略)ビジネスでは、負けるとすべてを失うことさえあります。そう考えるとスポーツの世界より、ビジネスの世界でより求められる資質かもしれません。

「フツーの会社員だった僕が、青山学院大学を箱根駅伝優勝に導いた47の言葉」原 晋著(アスコム)より

■ 平塚 剛

認知症を患ったお父さんのことで、お父さんとの関係のみならず家族間でも言い争いが増えた。ヘルパーさんがご家族に言ったセリフです。

「認知症は手足が悪くなるのと同じ、脳がうまく動かせなくなる。でも、気持ちは同じ・・・。」

「足が不自由になると階段や坂道が恐ろしい、認知症になると見知らぬ場所が恐ろしい・・・。だから家に帰りたい。認知力が弱ったって、気持ちはボケない。お父さんは何も変わってなんかいない。」

「お父さんには、あなたたちがみえない!あなたたちがお父さんを見失っているから、おとうさんにもあなたたちが見えない。お父さんはずっと捜している、あなたたちのことを・・・。昔のように、自分を信頼してくれる家族を・・・。上手く表現できないだけで、心はあなたの何倍も悲しみと不安で揺れている。」

「皆さんに信じてほしいのは、どんなに症状が進んで反応すら見せなくなっても、皆さんの愛情は必ず通じている。」

「ヘルプマンVer.12」くさか里樹著(講談社)より

■ 白井 則子

我々の前に立つ巨大な危機問題は、環境危機ではありません。政治的な危機問題です。現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。(P.6)

発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。(P.10)

「人がものを買うときは、お金で買ってはいない。そのお金を貯めるために割いた人生の時間で買っているのです」(中略)「自分の人生の時間を、好きなことに使っているときが、本当に自由なときなのです。」(中略)「物であふれるのが自由なのではなく、時間であふれることこそ、自由なのです」(P.29)

「世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉」佐藤美由紀著(双葉社)より

■ 長畑 公子

人が生きるために、群れは必要だ。強制や糾弾のない、許し合える、ゆるやかで温かい絆の群れが。人が一人になることも了解してくれる、離れていくことも認めてくれる、けど、いつでも迎えてくれる、そんな「いい加減」の群れ。(P.259)

「僕は、そして僕たちはどう生きるか」梨木香歩著(岩波書店)より

■ 杉村 麻里

…さらに決定的な理由が…大型書店チェーンは存在するものの、音楽業界におけるメジャーのような圧倒的な強者ではなかったのである。インターネットを使えば、大型書店をはるかに上回る品揃えが可能だった。規模で圧倒する。それがベゾスの戦略の核心にあった。新規参入者は、規模が既存業者と互角とか、ちょっと大きいぐらいでは、なかなか勝てるものではない。アイデアに対しても、人は、新しいやり方と慣れたやり方を比べれば、たいていは慣れたやり方を選ぶのだ。買う場所も、ちょっと便利なだけの新しい店と買い慣れた店があれば、後者を選ぶ。(P.46)

…ベゾスはパワーポイントを使うこと自体を禁止している。…その代り、アマゾンのオフィスには、いたるところにホワイトボードが取り付けられている。アイデアが浮かべば、どこででも社員同士が徹底的に話し合い、意見交換できるようにするためである。…一見わかりやすいスライドで見せるよりも、ひと言でわかる言葉で伝えろ。そうすることによって人はとことんまで考え抜き、説得力のある仕事をするようになる。(P.130)

世界が抱える問題はあまりにも大きく複雑だ。…こうした問題に短期間で答えを出そうとするとできることは限られる。…すぐに答えの出ないことも、じっくり構えてコツコツ取り組めばたいていのことは解決できる。(P.193)

「ジェフベゾス アマゾンをつくった仕事術」桑原晃弥著(講談社)より

■ 早川 咲璃果

…人生というのは思いどおりにいかないものだから、つらいけどイヤなことをやらなきゃいけない状況はある。そういうときは仕方ないからがんばるしかないんだけど、「こんなにがんばっているから報われなきゃおかしい」と思ってはいけない。がんばるかどうかと報われるかどうかは別問題だからだ。結局、そういうつらい状況もタイミングの問題に過ぎない。だから、つらいときは、「ラクなことばかりじゃないけど、まあ人生そんなもんだよな」と思って頭を低くして待っていればいい。そのうち風向きが変わって少し楽になるときがくる。

…誰にとってもその人自身が世界の中心だし、自分自身の価値観が絶対的な基準であるのは当然だ。だから、自分が他人の世界の中で取るに足らない存在であったり、他人の価値観でダメな人間であっても気にする必要はない。他人の評価なんてどうでもいい。自分が自分自身の世界の中でそれなりに自己評価できるかどうかが重要だ。自分をわざわざ大きく見せることをしなくても、自然な自信を持てるような状態を目指していこう。

「しないことリスト」P.ha著(大和書房)より

■ 吉田 直人

以前、私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた。しかし今は、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。直感でどういう手が浮かぶとか、ある手をぱっと切り捨てることができるとか、確かに個人の能力に差はある。しかし、そういうことよりも、継続できる情熱を持てる人の方が、長い目で見ると伸びるのだ。(P.170)

「決断力」羽生善治著(角川新書)より

■ 松本 映里

気が合う人もいれば合わない人もいる。世の中それが当たり前。気の合わない人とどう付き合ってますか?(P.194)

いいじゃないですか。合わないなら合わないで、嫌いなら嫌いで。どうせ気を遣うなら、距離を縮めることではなく、相手を不快にせず自分も快適でいられるためにはどれくらいの距離をおいたらいいか、そっちを考えたほうが得策です。(P.198)

「君は女だから」と言われるのがイヤだけど、「だって、私は女だもん」と言い訳もする。典型的なOLだった私が考える「平等」とは?(P.214)

平等という言葉からは、つい、みんな同じという発想をしてしまいます。みんな同じじゃないんです。みんな違うんです。体力も資質も得意も不得意も。そういう互いの違いや個性を認め合ってこそ、初めて平等が生まれるんだと思うのです。(P.217)

「人生一度だけ」唯川恵著(新潮文庫)より

■ 宮内 秀憲

意見をいわなければいけない立場ってあると思うんです。ききぐるしいことも、ときには、いわなければならない。(P.114)

自分には、もちろん、きびしくいたい。でも、他人には、寛容でありたいんです。(P.138)

「未来をかえる イチロー262のNextメッセージ」(ぴあ)より

■ 橋詰 悠一

…人生の糧を得る手段として読書をする必要があり、教養を磨く必要があるのだ。(P.23)

…何をテーマに掲げて生きていくかということを決めなければならない。そのとき、本を読まないまま決断することは無理だと思う。(P.26)

一つは「見方」を広げ、増やすこと。…もう一つは、「味方」を増やすことである。(P.88)

「本を読む人だけが手にするもの」藤原和博著(日本実業出版社)より

■ 斉藤 浩二

…孔子の言葉に「過ちに気づきながら改めないと、より大きな過ちを犯したことになる」というものがあります。(中略)つまり、問題が起き時は、早目に解決しようとするかどうかで、心の状態が違ってくるのです。(中略)まったく問題が起こらないようにするのは難しいでしょうが、問題が起きた時に、早目に解決するように心がけることは、そう難しくないはずです。早く解決するほど、マイナスのエネルギーから身を守ることができます。(P.116)

考えること自体は大切ですが、考えすぎると心の中の乱れにつながってしまうので、注意が必要です。(中略)「案ずるより産むが易し」ということわざがあります。一人で悩んでいないで、今、できることを始めることが大切です。(P.122)

自分の心が「やりたい」と思っていることを、「実現しよう。そのためにがんばろう」と、自分自身に実行を誓うことが、目標です。(中略)自分との約束を守ることは、自分を大切にすることです。自分の願いは、自分の力でかなえてあげれば、そのたびに、心は喜ぶのです。(P.175)

「心のそうじ」植西 聰著(学研プラス)より

■ 荒井 真子

…「日常生活の中で、なんとなく集まってくる情報」そして「自分の中にある価値観」のほうが大切なのです。(中略)…「仮説→情報→仮説の再構築→実行→検証」という順番で思考する…。(P.26)

「めんどくさい」と思う基準すら変わってきているのです。(中略)お金の形態や時間の感覚が変わり、めんどくさいの感覚も変わってきている。(P.74)

現代人が感じる恐怖や不安というのは「死への恐怖」ではなく、単に「努力せずに、現状維持をしたい」という思いから生まれる恐怖です。(P.193)

「ぼくらの仮説が世界をつくる」佐渡島庸平著(ダイヤモンド社)より

■ 佐藤 純子

自分以外の個に期待してはならない。他の個への期待は落胆や愚痴と裏腹なのだ。期待は自分にこそすべきものだ。自分にならいくら期待してもかまわない。うまくいかなくとも、自分のせいであり、自分に戻ってくる。(中略)挫折も落胆も次へのエネルギーになる。(中略)くやしさこそ明日へのエネルギーだ。失敗は大きな肥やしになる。(P.41)

…安心とは何なのだろう。何も言わないでもわかる、自分の味方になってくれる人々がいる場所。自分が自分でいられる場所。それは人間同士の理解と信頼の上にしか成り立たない。根底には、愛情がある。黙って自分を愛してくれる者が存在しない家族は、家族とは呼べない。(P.145)

「家族という病」下重暁子著(幻冬舎新書)より

■ 的野 勝利

セルフウォッチングは感情的にならないための基本技術です。 自分を見つめる。今の自分の感情や態度やことばを見つめる。あるいは、自分の考え方や判断を「これでいいんだろうか」とか、「わたしは冷静だろうか」「ちょっと感情的になっていないだろうか」と自己モニターすることです。(P.138)

なにかをすることには、つねにメリットとデメリットがあると気づけば、「それなら動いてみよう」という答えをスパッと出すことができます。ためらうのはデメリットだけに目が行くからで、つねに「セット」としてメリットも用意されていることを忘れてはいけません。(P.178)

…基本的に他人の気持ちというのは、推測までは可能でも、わかることまではできないのです。
ではどうしますか?答えは一つです。パートナーが笑顔を浮かべなくても、あなたが笑えばいいのです。(P.189)

「感情的にならない本」和田秀樹著(新講社)より

■ 舘 教江

人間には、愚かさと聡明さ、残忍性と優しさが混在している。歴史から学ばなくてはならないのは、ちょっとした行き違いで、大惨事が発生するということだ。逆に言うならば、ちょっとした気配りと努力で、我々は危機から脱出できるのである。(P.254)

「大世界史 現代を生きぬく最強の教科書」池上彰・佐藤優著(文春新書)より

■ 星野 幸生

信頼と愛で車を買う人は、「こっちが安い」「あっちが便利」というだけで簡単に別の車に乗り換えない。それなら本気で売る側も答えなければなりません。(P.40)

「なぜ、メルセデス・ベンツは選ばれるのか」上野金太郎著(サンマーク出版)より

■ 小出 行雄

…クラウゼヴィッツの「戦争論」はまだ古くなっていないというものです。(中略)そのポイントは「戦争は政治の延長である」というテーゼにありますが、ベルリンの壁崩壊から四半世紀が経ち、戦争と政治の境界線が再びファジーになっています。「核兵器がつくられて以来、クラウゼヴィッツは無効になった」「核兵器は人類を滅亡させるところへ行きつくから、もう大国間の戦争はなくなった」というのが、ついこの間までの常識でした。しかし、どうやら人類には、核を付印しながら、適宜、戦争をするという文化が新たに生まれてきているのではないでしょうか。(中略)しかし、依然として、通常戦争は通常戦争として行われています。核はあまり戦争の抑止力になっていないのです。(P.28)

…最近の世界を見ていると、二十世紀の「百年戦争」が続いているのではないか、とまで思えてしまう。われわれは、その「戦間期」にいるだけなのかもしれない。十四世紀から十五世紀にかけての百年戦争にしても、イギリスとフランスの間での実際に戦闘が生じた期間は、すべて集めても。二、三か月にしかならない。(P.30)

「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」池上彰・佐藤優著(文春新書)より

■ 杉浦 真一郎

目標とする時間や分量を設定し、「この仕事は何分で終える」「あと5枚、伝票を書いてから休憩する」と、まるでゲームを楽しむかのように遊び心を持って取り組んでみる。すると、脳の報酬系が刺激されて行動力、集中力がアップするのです。(中略)ゴールを決めてスタートし、達成したときの満足感を得る。このサイクルを毎日回しているかどうかで、成長のスピードは大幅に変わってきます。(P.118)

朝起きて夜寝るまで、まずひとつながりのイメージを持つ。それで、「今は、あえてこれをやっている」ということを自覚しながら、次の行為をイメージする。(P.166)

「今日は何時何分に何をやる」というのではなく、一日の仕事の流れを映像のようなイメージで想像してみるのです。そうした感覚でとらえておくと、忘れることもありませんし、瞬時に次の仕事に取り掛かれるようにもなるのです。(P.168)

「すぐやる脳」の作り方」茂木健一郎著(学研パブリッシング)より

■ 大野 有美

利口であれ。そして、心に喜びを抱け
できるならば、賢明でもあれ
そして心には、いつも喜びを抱いているように
これが人生で最も大切なことなのだから(P.27)

脱皮しない蛇は破滅する
人間も全く同じだ。古い考えの皮をいつまでもかぶっていれば、やがて内臓から腐っていき、成長することなどできないどころか、死んでしまう
常に新しく生きていくために、わたしたちは考えを新陳代謝させていかなくてはならないのだ(P.37)

自分を試練にかけよう。人知れず、自分しか証人のいない試練に
(中略)
そして多くの試練に打ち勝ったとき、自分で自分を見直し、自分が気高い存在であることがわかったとき、人は本物の自尊心を持つことができる
このことは、強力な自信を与えてくれる。それが自分への褒美となるのだ(P.190)

「超訳 ニーチェの言葉」フリードリヒ・ニーチェ著 白取春彦訳(ディスカバー・トゥエンティワン)より

■ 佐藤 惣太

最高のキャリアは、あらかじめ計画して手にできるものではない。自らの強み、仕事の仕方、価値観を知り、機会をつかむ用意をした者だけが手にできる。(P.34)

新しい任務で成功するうえで必要なのは、卓越した知識や卓越した才能ではない。それは、新しい任務が要求するもの、つまり新しい課題において重要なことに集中することである。(P.45)

自らの成長のために最も優先すべきは、卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる。(P.46)

「ドラッカー 時代を超える言葉」上田淳生著(ダイヤモンド社)より

■ 浜地 宏幸

現代に生きる私たちにとって、知識の重要さもそこにあります。単に受け取るだけではなく、それを現代に生かし、より良い社会をつくり、より良い人生をきづいていく。それが、リベラルツアーというものの価値なのです。(P.226)

「おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?」池上彰著(NHK出版新書)より

■ 篠原 裕理子

…恥を自己の外に投じ、他社の肉体と顔とに烙印を付与することによって、正常な人々は、ある種の至福の代用物を獲得しているのである。言ってみれば彼らは、支配と非脆弱性への幼児的な願望を満たしているのだ。それゆえゴッフマンは、スティグマを付与された人間とは、「それに対抗することによって、正常な人間が正常でいられるような人間」なのであると言い表すのである。 要するに、すべての社会が加担しているスティグマ付与の行為とは概して、幼稚なナルシズムや、自分の不完全性から生じる恥ずかしさに対する攻撃的な反応なのである。(P.279)

「感情と法」マーサ・ヌスバウム著 河野哲也訳(慶応義塾大学出版会)より

■ 上田 真由美

…権力者を批判するだけなら簡単です。問題は、では、そんなアクションを起こすかということです。…(P.133)

…「行動する勇気が何より尊い。社会に疑問を感じたら、臆せず立ち上がりましょう」…(P.123)

「当確師」真山仁著 (中央公論新社)より

■ 齊藤 洋子

弱りきった僕の心に"自律"という言葉がすごく響いた。そして最後に先生はこう言ってくれた。
「これからのお前の人生の中で、様々なことがあるだろう。その中で、もちろんお前は変わっていくこともあるだろう。だか、変わることだけじゃなく、変わらない自分を持ち続けるということも大切なんだ。・・・」(第2章 僕が会社を作るまで「自立ではなく自律を」)

「寝たきりだけど社長やっています-19歳で社長になった重度障害者の物語」佐藤仙務著(楽天kobo電子書籍)より

■ 緒方 郁夫

…商売の難しさはいやってくらいわかっているわよ。でもね、これだけは言えるわ。運のいい人は何があろうと結局はうまくいく。志乃ちゃんは運がいい。だけど、自分の運の良さを過小評価したら、その途端に運は逃げていく。(P.159)

いまは、このフォニーが世界を席巻している時代だよ。…志乃ちゃんが…評価したもののなかに、フォニーは一点もなかった。これは凄いことなんだ。…世界は、ますますフォニーがのさばる時代に入っていくよ。でも、「フォニーに騙されているみなさん、これが本物ですよ」って見せてやって、フォニーに酔っている心を醒ましてやらないとね。(P.178)
(注)フォニー(P.hony:偽物、まがい物、インチキ)

「水のかたち」宮本輝著(集英社)より